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理事長ブログ:No.52「企業の決算発表に思う」

ここ数日新聞を開くと、大企業、上場企業の決算発表の記事が目に付く。株式会社であれば 業績の公告は義務なので、これも一つの年中行事ではある。現役時代関係のあった企業や、 お世話になった企業の経営実績を見て、感慨にふけるのも、この時期である。当然当時の経 営陣は、殆ど世代交代しているので、恐らくその方々も、同じような思いで決算発表を見ら れているのではないだろうか。
2年も続く新型コロナ禍の影響も考えながら見るのも、興味深い。新型コロナ禍をもろに受け た業種業態、影響は受けたが早い時期に立ち直りつつある業種業態、そして、新型コロナ禍を 「得てに帆を上げる」環境と認識して、業績改善のチャンスととらえている業態に、勝手に3 分類しながら、業種別に報道される記事を注意深く眺めてみる。
当然ながら、良くて当たり前に企業が必ずしも良い業績を残している訳でもないし、悪影響が 出て、さぞかし大変かと思われる企業も、その対前年マイナス幅は企業ごとに異なる。そのよ うな中でも、堅実に利益を継続して出されている企業もある。此処に経営陣の力量の差が如実 に出ているのではないだろうか。当然経営陣だけでなく企業全体の対応力というか風土文化も 大きく影響しているのだろう。
このような時にいつも私が自分自身に啓蒙するのは、「平均値でものを見ない、判断しない」 ということだ。平均値で判断するとみるべき事実が見えてこない。適切な例ではないないが、 安倍政権の時代に、政府は「可処分所得は年々向上している」ということで、政治の舵取りの 成果を誇っていた。確かに平均した数字では間違いないのだが、大企業と中小企業とで、会社 の規模で分けた統計データでは、中小企業で働く人たちは、逆に減少しているという数値が出 てきて、中小企業で働く人たちの生活実感とマッチする。
企業業績も、注意深く読み込みながら、その差がどこから出てくるのかを考えるのも、私自身 の大切な仕事の一つと意識している。

2021/05/15

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